分かってほしい発達障害(神経発達症) を許せない定型発達



 神経発達症ではない定型発達が神経発達症を告白された時、直ぐに納得できないことが多い。

 聞いたことはあっても自分のことではないため、考えたことがないからだと思う。考えたことがないから何なのか知らない 分からない 興味もない。

 

 対して神経発達症は、神経発達症の特性の一つに自他の境界が分かっていないことがある。

 今までの経験から、自分と他人は別で 自分が知っていることを他の人が知らないことがあることを知ってはいるが、どこからどこまでがお互いが知っていて、どこからどこまでが知らないことなのか視覚的に分からない。

 神経発達症はネットなどの外部から得た情報なので、自分より賢いはずの定型発達なら、当然知っているはずだという勘違いもある。(神経発達症は定型発達より怒られることが多いので、怒られない定型発達の方が賢いという偏見がある)

 

 そして、コミュニケーション下手のため、一方的に簡潔に言い切る。

 「私は発達障害です!」「○○は出来ません!」

 

 大抵は困惑してしまうだろう。「私に言われても困る」って。

 「だから?」「で、どうすれば良いの?(出来るようになるの?)」「治せば?」「病気なら病院行けよ」と、無理解から腹が立つこともある。

 視覚障害で目が見えない人にだって腹を立てる人もいる。視覚障害は理解できるけど、神経発達症はなぁ・・・(うつ病も)

 

 「私に言われても困る」は「私」じゃない人、その上司に相談すれば良いかも知れないが、その前に

 

定型発達の言う「言っていることが分からない」とは

 単純に知識がないだけです。

 今までに神経発達症を知る必要が無かったから、障害について調べる必要が無く、そこに時間を使うことにデメリットの方が大きいので、聞いたことはあっても知っている人が少ないんだと思います。

 ネットでちょっとだけ検索すると、「困った人」「問題児」などネガティブな情報も多いので、話をうやむやにして関わりたくないという人もいるでしょう。

 

 

定型発達的には「普通は普通だから普通が分からない」

 神経発達症は少数派なので神経発達症の普通は「普通じゃない」と言われることが多いです。神経発達症同士でもそれぞれ「普通」が違います。

 多数派の「普通」を知りたいのですが教えてもらうことが出来ないです。

 定型発達には「一般常識」というものがあります。神経発達症者は「一般常識」という言葉や内容は知っていて、分かっていても、同じようには出来ない。

 条件反射的な行動や定型発達が考えなくても出来ている行動が定型発達と違い、意識認識しないと出来ないことが問題だったりします。その「常識以前の問題」にお互いに気づかず、「常識以前」に問題があることに想像出来ないし、理解しがたいようです。

 あまり聞かない症例ですが、唾を飲み込んだりくしゃみをするのを意識してやらないと出来ない、コタツに足を入れるとどこに足があるか分からなくなるので無くなったと感じる(花風社/自閉っ子こういう風に出来ています!)など言われれば、それが定型発達の「普通」ではないと気づくでしょうが、お互いの日々やっていることがそれぞれ「普通」であり、日常なので、神経発達症が知りたい「定型発達の普通」を教えてもらうのが、とても難しいです。私も本紙の中にある「見えなくなる」症状が少しあって、日常的に壁を触りながら歩く癖があります。誰しも強いストレスがかかった時や疲れている時は視界が狭くなったり、ぼんやり見えたりしてると思いますが、生活に支障が出るほどの視界の狭さではないので、気づかない人が多いと思います。

 神経発達症を持っていると「定型発達の普通になりたい」と思うので、努力して定型発達に近づけたいと思うのですが、能力的な欠如と『神経発達症みたいに「普通」について考えたことがないから、答えられない』という二つの観点から「普通」になれず、凹凸の大きい神経発達症者は異様に見えてしまいます。

 

 

障害に見えないのに「障害」と言われると、困惑する(認知的不協和)

 言動は独特ですが、写真で見たりや会ったばかりの人には障害があるようには見えません。話してみるとちょっと変わった人、でも普通でしょ。と思います。

 仕事などで関わると問題行動が目立ってきます。

  • 仕事が遅い
  • ミスが多い
  • 指示と違うことしてるのに気付かない
  • 勝手なことをする
  • 居眠り
  • 遅刻
  • 言い訳する、ミスを自覚できない
  • 報告しない、相談しない
  • 忘れる、聞いてない

 能力の低さや認知の低さは目に見えません。脳内ホルモンのバランスが異常に悪いのも見えません。

 高卒だったら、大卒だったらというステレオタイプな常識で説得しようとされますが、勉強とは違うところの能力が低いので、定型発達と「同じ」にはならず、「同じように」仕事をするには『合理的配慮』が必要です。

 ニューロダイバーシティという考え方から、定型発達にも苦手な仕事への『合理的配慮』があってほしいと思います。

 私が分かってはいないのですが、障害者職業センターの面談(職業カウンセラーさんの聴き取り)で、IQ検査(WAIS-Ⅳウェイスフォー・ウェクスラー式成人知能検査)(WMS-Rウェクスラー式メモリースケール)の結果を見せたら、合理的配慮の具体的な内容まで書類に書いてもらえました。

 グレーゾーンの方は診断書など、出せるのでしょうか?具体的な合理的配慮が分からない場合があるので、メモでもいいし、本人に診察中に書かせるでも良いので、どういった配慮を必要としているのか教えてもらえると、本人も会社も助かると思います。

 必要なのは『診断名』ではなく困らないことなので。

 企業から、受診を勧める時は、会社での困りごと、特に職場困っていることを書き出して、どう対処すれば良いのかアドバイスをもらうのが良いと思います。本人から障害を告知された時も同様に。

 

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