自伝10話/27 就職18歳~

 高校に来た求人は当時 男女に分かれていて、女子生徒が元々少なかった学校なので求人が人数分無かったが、進学を希望する人がいたので何とか就職できた。

 

 会社に入ると先輩社員に「組合を作ろうとすると首になるよ」と、教えられた。

 女性新入社員は自分を含めて6人いたが、入社してひと月もしないうちに課長から女性新入社員全員に「早く辞めろ」「まだ辞めないのか?」と日常的にすれ違うたびに言ってくるという嫌がらせを受けた。

 

 私は子どものころから祖父母の機嫌をうかがって生きてきたので慣れていたが、同じ職場に配属された同期の友達にはとてもストレスで、嫌がらせを受けるたびに腹を立てていて、そのうちに頭痛でだんだん会社に来れなくなっていった。

 

 彼女が電話で「行かなきゃいけないと思うと頭が痛くて動けなくなって、休みの電話を入れると頭痛が良くなる。で、良くなったら行かなくちゃと思うとまた痛くなってきて・・・。これって、いけないことだよね?」と 泣きながら聞いてくるので、

私は「登校拒否の子供も同じように学校へ行こうと思うと体調が悪くなるんだよ。会社へ来ると危険を感じるから行かせまいとして身体が止めようとしているのだから、会社に行かないことは悪いことではないよ。私があなただったら 行かないし、会社辞める。」「私は一緒に仕事がしたいと思うけど、辞めた方がいいと思うよ。生活もあるし。もう(仕事に)来ない方がいいよ。」とアドバイスした。

 何度も何度も話をしたが、彼女はその後1年以上私が辞める時まで会社に籍を置いていた。