自伝5話/27 小学生~中学生のSLD(限局性学習障害)/DCD(発達性協調運動障害)/APD(LiD聴き取り困難/聴覚情報処理障害)

 学習障害の支援で「板書の代わりにパットで写真を撮るのを許可するのはひいきになってしまうから、差別やいじめの原因になるのではないか?」という意見があるが、障害持ちの私からすれば「なぜ障害者限定にする必要があるのか」と思う。

 黒板に書いた情報を先生の判断で撮影し、学校のパソコンの共有フォルダに保存して印刷や書き写しができるようにすれば、診断には達してはいなくても苦労している生徒も見ることができて、より先生の話に集中できると思う。(リスクヘッジのために「補助的なサービス」で全てを撮影しない前提で、ノートを取ることが主であることを書面で明記しておく)

 聴力障害の補助具はいくつか出ているものの全ての人に合うわけではなく、金額も高いため簡単に改善できるとは限らないが、持っている補助具の使用を希望する家庭には使用を許可してもらいたいと思います。聴覚障害発達障害に含まれていません。

 近視の眼鏡と同じ感覚で使える世の中になると良いですね。

APDマークとは|APDマーク公式サイト (apd-mark.com)

 障害者マークは差別マークではなく補助具やサポートが必要なことを周りに知ってもらうための表示です。

 

私のSLD(限局性学習障害)/DCD(発達性協調運動障害)/APD(LiD聴き取り困難/聴覚情報処理障害)

APD(LiD聴き取り困難/聴覚情報処理障害)

 聞き取ることが苦手で集中できず、余談はかろうじて聞ける。聞こえないので窓の外を見たり、教科書を読んだりしていた。

 

読字障害(ディスレクシア)/書字表出障害(ディスグラフィア)
 一度にひらがな1文字しか記憶できないので一文字ずつ書いていると板書が間に合わず、漢字が書けない読めないから辞書が手放せない。
 小学校までは長文が少なくて時間をかければ教科書を読むことができたので、授業は聞かずにひたすら教科書を読んで小学校まではなんとか授業についていけた。中学からは読んだだけでは理解できなくて勉強についていけなくなった。中学2年から学習塾に通い何とか覚えられた。英語は全く覚えられない。

 右と左言葉と方向がごっちゃになる。左右=横。東西南北は間違えない。

 

 現在も箇条書きなら書けるけど、文章を作るのは難しい。文字を並べる順番がバラバラで「てにをは」(助詞)を間違いやすい。「。」と「、」も分かってないからいつも不安です。
 パソコンなら何度も読んで間違いを修正できるけど、紙に書くと修正だらけで読めなくなる。追加もできる。

 長文を読むのが苦手。契約書はほぼ理解せずにサインしている。40歳前後から雇用契約書全体が分かるようになってきた。

 小学校の時の成績表を最近見たけど、読めていると思っていても一度に全てを読めないので頭の中でまとめられず、何が書いてあるか覚えられなかった。

 

算数障害(ディスカリキュリア)

 算数は一桁の計算は問題ないけど二桁になると難しくミスが増える。割り算より分数の方が見た目に分かりやすいので、割り算を分数で解釈している。

 図形は楽しくてずっと見てられる。方程式は考えるのは楽しいけど、計算を間違えて答えが違うことが多い。マイナスとプラスを見間違える。

 

 現在Excelで計算式を作り、入力した数字と計算式の間違いを確認修正すれば計算できる。数を数えるのが苦手で10個以上になると途中でいくつか分からなくなるので、Excelを使いたくなる。

 

その他の学習障害(不得意)

 植物は大好き科学は楽しいけど覚えられない。力学は感覚(図)は大好きで計算は理解できない。社会科全般苦手、地図は読めるけど地理は覚えられない。方向感覚に問題ないけど、駐車場で自分の車をどこに置いたか忘れることがある。

 

DCD(発達性協調運動障害)と呼吸器の病気

 図画工作は指先の運動が滑らかにできないので下手だけど工作好き。

 図形が得意なのに図を上手に書けない。定規を当てて線を引いたりカッターで切ったりすると定規が動いたり定規に沿って動かせていなかったりする。
 歌は歌詞を読めば歌えるから好き。早く喋ることはできないから、歌も早いのは無理。楽器は苦手。

 

 体育は行進の時緊張してどの手とどの足を出せばいいかわからなくなって2,3歩固まる。跳び箱逆上がり球技が下手。バトミントンは人のいないところに打ちたくなって相手を怒らせる。かけっこはいつもビリ。

 散歩は好きだけど呼吸が苦しくなって時々息を整えないと歩けなくなる。毎日の登校も息が続かないのに歩かないといけなくて苦痛だった。(肺の音に異常はないが、呼吸が浅く46歳に喘息を診断される)(運動誘発喘息)

 

 ほかにカードゲームなど ゲームのルールが覚えられないので、オセロのような分かりやすいルールはのものは出来るけど、麻雀のような複雑なルールは覚えられず、やりたいのに出来ないものは多い。

 

 

 1980年代は発達障害が分かっていなくて 配慮は無く 怒られてばかりでしたが、大人になればパソコンの使用など状況や交渉、環境次第で何とかなることも多いです。

 会社ではミスが許されなかったり時間が限られていて、人よりできないことが多いですが、学校で勉強ができなかったから人生が詰むということはないと思っていいでしょう。

 出来ないことが多いのはつらいですけど、人に聞いて読めない文字を読んでもらたり書いた文を添削してもらうなどやり方はいくらでもあります。私の場合はコミュニケーションの苦手さの方が問題かな。